ピアノレッスンの需要と教育概念⑨成功体験⑵進学やGrit体験だけじゃない!
HELLO 英語でピアノ!
今年も残すところ僅か!
さて、今回も引き続き、成功体験をお伝えしたいと思います。
これまでの関連コラム:
④ピアノレッスンの需要と教育概念④教育改革への希望はあるか?
⑤ピアノレッスンの需要と教育概念⑤改善案1「知識≒意識改革」
⑥ピアノレッスンの需要と教育概念⑥知識が第一歩「Gritを鍛えられることを知ろう」
⑦ピアノレッスンの需要と教育概念⑦知識が第一歩(2)Grit≒幸福感
⑧ピアノレッスンの需要と教育概念⑧成功体験(1)ピアノのお陰だなぁ
先月、自身の英語版サイトのContact formに、11年ほど前にケンタッキーで3歳半から9歳まで指導した生徒からのメッセージがありました(以下、原文コピペ):
Message
Good Morning,
Hello! My name is Karen Matsui!
You probably don’t remember me, considering it’s been literally 11 years, but you taught me piano from 2008-2013 in Lexington, Kentucky.
You made a huge impact on my life, and I continued piano with Ms. Bromley until I had to leave Lexington for University (2 weeks ago).
I’m saying this all because I’ve moved from Lexington to Tokyo for University! I know you are really busy, but if you had any time available, even 5 minutes, I would love to see you again! However, if you aren’t available, I completely understand.
Thank You,
Karen
これを読んで😭。。。正に「She made REALLY my day!」でした。嬉しいことに、私がポートランドに引っ越す際に紹介した、アメリカ人のおばあちゃんの先生にその後もずっとピアノを習いました👏
実はこの生徒、以前にコラムでも登場しています。
「LET IT GO」ありのままで♫(アナ雪主題歌)英語版〜カラオケ三昧〜
お別れの時に貰ったティファニーのネックレスをつけていたら、覚えていて、更に、教室にケンタッキー時代に飾っていたものまで全て覚えていて、マンツーマンのピアノレッスンで講師が生徒に与える影響の大きさを再確認しました。
「You made a huge impact on my life」←これは、指導者賞を受賞したこと以上に嬉しいかもしれません。私は生徒たちには、ピアノレッスンから音楽だけでなく、多岐に渡る多くを得て、人生に生かして、豊かになっていって欲しいですし、また、10年後も20年後もずっと私に習って良かったと思ってもらいたいと言うのが理念でもあるからです。
Karenは、日系アメリカ人ですが日本語があまり出来ません。でも、アメリカの学費が高過ぎて断念。アメリカの良い大学で結構な額の奨学金があったのに、奨学金込みで60K!(日本円で年間約900万円💦)
まさか日本の大学に行くとは全く考えていなかったので、人生何が起こるかわかりませんね。でも、日本の大学は私立ですが、全然安い!ときっぱり。確かにアメリカと比較すると桁違いですよね。
I am currently attending Waseda! They have an English based International Program. I’m majoring in Civil and Environmental Engineering.
とのことで、音楽専攻ではないですが、器械体操も優秀で、更に勉強は4年も飛び級だったりGiftedでした。器械体操は、ロシア人の元オリンピック選手のコーチだったので厳しく、週16〜18時間を費やし、ピアノは週4日しか練習ができなくても、アドバイス通り、弾けない日は、車の移動中などに、楽譜を見てイメージトレーニングしたりして、コンクールや検定試験でも良い成績でピアノもそれなりにできていました。
7歳頃のメヌエットBWV Anh.116のチェンバロ演奏動画ありました:
8歳頃にHalloweenで仮装して弾いた、FaberのFly’s Adventure(本人の意向で、タイトルを”Chasing Pumpukins”に変更😀):https://www.youtube.com/watch?v=GebJtRjcsK0&list=PLtZxnIeavt1eyGs68QU1mX-0gp_sDpFKi&index=42
ケンタッキー最後の発表会で、9歳になったばかりの頃のGillockのThe Seaの演奏があったのでシェアします:https://www.youtube.com/watch?v=_Uw6qvd5C9Q&list=PLtZxnIeavt1eyGs68QU1mX-0gp_sDpFKi&index=51
現在ピアノがないので練習できず、会った際にはちょこっと聞かせてもらった程度でしたが、勿論上級レベルまで続けて、歌も週1回のレッスンをピアノと並行して受けてきたとのことで、自信があるとのこと。ピアノを聞きたいと言うと、
I will have to warn you, I haven’t been able to practice piano for a good 3 months now, so I’m probably not all that good 😭と言って、少しピアノに触ったところを撮りました。
勿論、ピアノは今後弾けるように準備する予定で、ちゃんと練習できるようになってから、彼女の演奏を聞けるのが楽しみです✨
親御さんも音楽が好きで、人生の辛い時期に音楽に救われた経験から:
「願いは、このまま娘が何らかの形でずっと音楽を続けていってくれることです。これからの人生のなかで、辛いとき、悲しいときに、彼女が音楽に慰められ、または励みとなって、さらに前に進んでいくための支えになっていってくれればと思います。 」
という想いが、当初からありました。
アメリカでは、多くの親が、楽しいのは前提で、音楽やアートというツールでの自己表現が、精神を安定させたり、前向きにしたり、落ち着かせる効果もあるのも良いと考えています。音楽がもう少し身近で体の一部的なものという印象でした。また、大抵の大学にはリベラルアーツがあって、創造性を育むのは勿論、勉強に疲れたらリフレッシュするのによいという認識もあります。(特に良い大学になると、音大でなくてもレベルの高い先生がいる傾向)
更にKarenのお母様の感想をシェアします:
YUMIE先生が娘が3歳のころから心を砕いて「ピアノで何かを表現できるように」そして「その為の基礎力が正しく身につくように」と指導くださったことが今の娘を支えています。
娘自身もよく周囲に話しているのですが、「Miss Yumieはいつも自分の意見を聞いてくれた。」と。常に「何を感じるか。何が見えるか。」と質問してくれた、と。学校では課外活動の一環として、オーケストラ、ミュージカル、チェス・クラブ、Academic team等にも積極的に参加しているのですが、こうして、3歳のころから自分で感じる、また考える方向へと導き、音楽を通じて「自己表現」を教えてくださったYUMIE先生の思いが、かれんの生活のすべてに息づいています。
YUMIE先生に出会えたお陰で、かれんは大変に恵まれた幼少期を過ごすことが出来ましたし、それが今の彼女の音楽性と積極性の礎になったのだという思いを、今更ながらに強くしています。
また、ピアノで脳が鍛えられたとよく親御さんから言われていましたが、地頭をよくする効果が多くの研究で報告されているのは言うのでもなく、ピアノレッスンは生徒の一生に多角的に左右するほどの習い事にできる筈なのですが、単にお遊びだからと長続きさせることを視野に入れずに習わせる親が日本では多いと、日本で指導経験の長い、複数の先生方から、あるミーティングの際に嘆きの声を聞き、少し危機感を感じました。
Karenはピアノだけでなく、他のこともできていたので、言うまでもなく、Gritが強いです。会った際には、ピアノやMusicianの上達以外に、知性が増し、また人としての成長も大きく感じられました。政治や社会情勢の話もしました。
でも、現在の彼女の立派な成長ぶりに意外性はないです。恐らく、生徒/保護者のピアノへの姿勢から、その子の将来が見えてしまうというのも、やはり一理あったと思います。最初からでーんと構えていましたので、壁が来てもやめるとならず乗り越えられたのでしょう。
今回は、少し異なる角度から、ピアノは、Gritを鍛えたり、進学のためだけでもないという成功例を、英文も交えて書きましたが、参考になれたら幸いです✨
Thank you for wading through my article!
さて、今年最後のコラムですが、本年も大変お世話になりました。
英語でピアノの皆様が、健やかで素敵な年末年始を過ごせますように!
来年もどうぞよろしくお願いいたします!
Best wishes,
Yumie