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ピアノレッスンの需要と教育概念①日本の塾歴社会問題(保護者必読!)

Hello 英語でピアノ!

東京は、寒暖差が激しく、うちの生徒の中には、風邪引きさんが多いですが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

今回から、ピアノレッスンの需要について、米国ピアノ指導者NPO団体日本支部が行ったセミナーの資料や書籍の一節を引用したり、私のアメリカと日本での経験と、更に独断的な視点も交えて😀数回に分けて書きたいと思います。

*画像は、そのセミナーのチラシです。

このセミナーは、多岐に渡る内容で、とても一回では伝えきれない内容でしたので、伝えきれていないことなどもここでお伝えできたらと思います。

このセミナー後直ぐに、教室のメルマガの方のニュースレターで、内容を生徒に伝えたところ、特に子供の生徒(保護者)からは、”大きな気付きの場になった”と反響でした。なので、指導者だけでなく、親御さん方にも参考にして頂けたら幸いです。

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2018年に帰国してから、日本のピアノ教育だけでなく、日本の教育全体のあり方への危機感を覚えることが多々あります。

先ず、ピアノレッスンを始めとした「課外授業」の需要(特に継続)に関してですが、

私の生徒の傾向としては、外国人やインターナショナルスクールの生徒を除いて、ピアノを長続きできる子供は、頻繁に塾通いせずに済む、私立の学校の生徒たちです。公立の子供達は大変だと、私立に通う生徒とたまに話題になりますが、やはり私立のためか、周囲のクラスメイトの中でも、中学になってもピアノを続けている子がそれなりにいるそうです。・・・今日聞いた話ですが、早稲田実業の中学2年の生徒によると、公立の小学校に通っていて、塾と中学受験やらで大変で鬱になって、早稲田実業に変えて現在は元気な生徒も結構いるとのことで驚きました。後述しますが、これだけ苦労して、世界的に通用するレベルで優秀になれるのかや、また、将来生き抜いていくのに本当の意味で賢くなれるのかが懸念されます。

私の生徒でも塾塾塾となり、ピアノは続けたくても続けられないと言って、9歳でやめてしまった公立小学校の生徒が去年いました。

その生徒(S君)のお母様曰く:

塾が忙しくなる、といっても、そこまで勉強に力が入っているわけでもないのですが、

上の子も五年生の時は塾の内容もかなり難しくなっていきアップアップだったので、

のんびりタイプのSはなおさら余裕がないかもしれないです。

公立の小学校は、進むのが遅く勉強もつまらないから行きたくないという時もあるのですが、塾は先生の話の内容もわかりやすく、社会などは新しい知識を得てためになっているようです。(日本ももう少しアメリカのように学校の内容がかわっていけばよいのにと、しみじみ思います。)

ーーー割愛ーーー

だそうで、どうやら公立学校の内容が不十分の様子。アメリカではそもそも塾文化がないです。例えば、Gifted クラスや飛び級もあるので、できる子供はできる子供同士で学べますし、その逆も然りで、こうして生徒個々に合わせて学べる環境のため、日本と比較すると、得意不得意を伸ばしていきやすい印象です。(天才が育ちやすい環境とも言われています)

マグネットスクールやギフテッドクラスに興味のある方は、在米者向けのサイトのリンクを貼るのでどうそ:​​https://www.us-lighthouse.com/study/education-in-america/special-education.html

また、日本で懸念される点は、これだけ塾優先なら、学力優秀なのかと言えば、申し訳ないが、日本の大学は、世界ランキングでお世辞にもいけていません。これはセミナーでもトピックになりましたが、アメリカの大学が最も多く上位にランキングしています。

The 世界大学ランキング2023

また、大人の生徒に某六大学で英語で教壇に立っている先生がいますが、日本の公立小学校の先生のお給料が安過ぎて、しっかり教えられない先生ばかりになっているというのも、やはり塾の需要の高さの要因かもしれません。

こうして日本の塾歴社会は負のスパイラルで根深く、なかなか抜け出せないのかもしれません。勿論、塾で日本がよくなっているのなら良いとは思いますが、日本の平均年収は、アメリカや諸外国はどんどん上がっていくのに対し、30年前と変わっていません。そして、国民の幸福度も低めです。少数の政治家達が不味いと動き出してはいるものの、直ぐに変わるものでもなさそうなので、そう考えると、ピアノレッスンや他の課外授業で補える機会があるのがベターだとも考えられます。

また、S君のお母さんとお話しした際に気になったのが、「塾で習い事を皆んなやめるからうちもそうする」という、日本独特の文化背景。

「ちょっと待って!」

では:

みんながやること=最善なこと

・・・なの?

物事の本質を見抜いて、何が最善か自分の頭でしっかり考えられるのが良いと思います。他人どうこうではなく、それを先ず判断材料にするべきでは!?と、ピアノ指導だけでなく日々の生活でも日本で感じることが多いです。自分で考える力を鍛え、個を受け入れる☜これが日本の学校教育にあまりないように感じます。「全体主義」は危険です。また、Going my wayを貫く勇気も、こういった教育環境では鍛えられないのかもしれません。

皆さんはどう感じましたか?

次回は、ピアノを継続し、ギルドピアノ検定試験等(継続した証)が、進学/就職、人生にどう活かせるのかを、セミナーで使用した資料と共に個人的な見解も交えて書きます。

今回もお読み頂き有難うございました!

Happy reading!

Yumie Miyatake💐

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