「ゼロから始める英語でピアノ」セミナー開催しました
6/30(火)、初めてオンラインセミナーを開催いたしました。
プレミアム会員の先生が10名、非会員の先生が5名、ご参加くださいました。
ありがとうございました!
しっかり準備していたつもりでしたが、始まると緊張と焦りでドタバタで、思っていたようには進められず、伝えきれなかった部分もあり、まとめのレポートを書いて参加者の皆さまにはメールで送らせて頂きました。
こちらのコラムでも、その一部をシェアさせて頂きたいと思います。
前半は「英語でピアノ」って何をする?という原点の話と、「英語でピアノ」によさそうなピアノテキストの紹介。
後半は英語に焦点を当てて、Syllableやライム、アリタレーションがなぜ大切か、それを「英語でピアノ」に取り入れるには、というお話をさせていただきました。
以下、箇条書きでまとめます。
・「英語でピアノ」を始めようと思ったきっかけの再確認。
私の場合は、ジェイコブ・コーラー氏に出会い、英語でジャズピアノのレッスンを受けるようになって、言語と音楽のリズムは似ている、また、英語で話すことと即興演奏は似ている(どちらも勇気がいるけど自分の言葉で自分の気持ちを伝える)と感じたこと、また彼が使っていたピアノ・アドベンチャーやPiano BOPの前身の楽譜が楽しそうで、それを使って自分もレッスンをしてみたいと思ったこと。
自分はどんな生徒を育てたいかの確認も。
私の場合は、「何か弾いて、と言われたら何か弾ける子、外国人や英語を話す場所で物怖じせず自分の言葉で話せる子。色々なジャンルの曲を楽しめる子。」
自分がそうではなかったので、そういう子供たちを育てたい。
もちろん自分の理想通りにはいかないし、もしかしたら全然違う方向に行くこともあるかもしれないが、自分の原点と方向性は確認しておくと無駄にブレないと思う。
・英語でピアノの価値
以前にどこかで聞いた話「まずは何かで100人の中で一番になる、その次にもう一つの何かで100人に1人の存在になれば、10000人に1人の存在になる!」
二つのことを同時に学ぶ(学ぶというより触れる)というのは、目に見えない相乗効果が教える方にも習う方にもあると思う。
・自分なりの「英語でピアノ」を見つけよう。
私の場合、最初からオールイングリッシュを目指して失敗。ジェイコブの教室の講師にしてもらったが、私以外はネイティブの先生で、私には生徒は集まらなかった。それで、自宅教室を開き、自分の英語レベルにあった日本人の子供達向けに募集を開始。
少しずつ増えて、ここ2年はほぼ満室状態。4歳からの募集に「今2歳だけど予約したい」と言ってくれる人も。
英語・日本語ミックス、テキストは英語でレッスンは日本語、基本は日本語で英語の歌を取り入れる、など自分が無理なくできるやり方を探すと良い。ただ、そこで終わらず、「少し頑張ればできるレベル」を目指して進んでいけば、自分も生徒もレベルアップできる。
・今使っているピアノテキストは?
参加者全員、ピアノ・アドベンチャーかPiano BOPでした。
・Piano BOP(3月にリニューアルされました)について
英語と日本語で書かれているのが良い。一冊の中に英語と日本語が書かれている楽譜、今のところ他に見当たらない。(日本訳は私が担当しました。)
ピアノ・ディスカバリーというシリーズがあったが再版予定ないそうです。
Piano BOPは、日本の子供にもわかりやすい英語の歌詞なので、歌いやすい、覚えやすい。
英語と日本語が一緒に書かれてあるので、先生も保護者の方も使いやすい。
Play, Listen, Circle, Find, How manyなど何度も出てくる言葉は自然と理解できるようになる。
生徒に話すとき「英語・日本語・英語」とサンドイッチ方式で言うと覚えやすい。
例えば、「Let’s play the piano. ピアノ弾こうよ。Let’s play the piano. 」と言うように、最後に英語で終わると耳に残る。
ジャズやゴスペルのコール&レスポンスの要素が「Question & Answer 」と言う形で出てくる。
決まった通りに演奏するのではなく、即興演奏の課題も多く、自分なりの表現をできる子が育つ。
作曲や歌詞を考える課題の時、Syllableを意識させ音と言葉のリズムの関係を伝えられる。
PianoBOP こちらでサンプル見られます。
Level 3には私が作った「英語でピアノ」のテーマソング「Ready Set ABC!」も入っています。
https://www.pianobop.com/・樹原涼子先生のピアノランドの歌を英語にしたDVDが発売されました。
クリステル・チアリ先生が英訳しています。
1 Syllable 1 Noteで歌いやすい英語の歌詞になっています。
https://www.ongakunotomo.co.jp/catalog/detail.php?code=854150
・I Have a Song Inside My Heart
ハープ奏者のRiza Printupさん考案のジャズの歴史を学ぶプロジェクト。
内容、音楽、素晴らしいです!
2冊の絵本とレッスンカリキュラム、楽譜集のセット。
購入するとHPで音源も聴けるし、講師向けのワークショップも始まります。
全てをこなすのは大変ですが、レッスンや発表会、リトミックなどに取り入れられる要素がたくさんあります。
日本の購入者が増えたら日本時間に合わせて先生向けのワークショップも開催してくれるそうです。
絵本は電子書籍でも買えます。
こちらでサンプル見られます。
https://ihaveasonginsidemyheart.com/our-mission
その他に紹介したテキストや本
・Piano Adventures シリーズ
電子書籍、サブスクリプション、オーディオファイルなど。
・Music For Little Mortarts
3歳くらいから使える絵本のようなかわいいテキスト
・Wee Sing
Syllabe、ライム、アリタレーションを学べる歌の本。
・Syllable(音節)の重要性
日本では見過ごされていますが、英語圏の子供たちはフォニックス(文字を見て発音する)を学ぶ前に、Syllableを意識した耳から入る学び方をしています。
Syllableを数える問題がテストに出たり、宿題になったり、Syllable Countのゲームアプリもたくさんあります。
それだけ、英語を話す、聞くということにおいてSyllableは重要ということ。
リーパーすみ子さんの「アメリカの小学校では英語をこうやって教えている」という本はとても参考になります。
Syllableやライム、アリタレーションなど、日本では見過ごされがちな学び方について書かれています。
・子供向けのテキストやピアノ教材の歌の歌詞は、基本的に1Syllable 1Noteで作られています。
言葉のリズムを音楽と合わせて学びやすいようにそうなっているようです。
英語教室でも歌は歌いますが、音符でリズムを学べるのは楽譜が読める「英語でピアノ」の特徴だと思います。
言葉を音符にしたり、作詞作曲をするときに、Syllableを考えて楽譜を作ったりすることで、理解も深まります。
日本語の母音はAIUEOの5つのみ。
「ん」以外は全ての言葉が母音で終わる。
英語では母音で終わる方が珍しい。
例えば、
マクドナルド 日本語では Ma・Ku・Do・Na・Ru・Do 6音節
英語では Mc-Don-ald 3音節
こういう違いを「Old McDonald」などの歌を使って説明すると子供にも伝わる。
第2回も企画したいと考えています。
ご意見、ご希望、ご質問などありましたら、遠慮なくコメント欄にお書きください。
お名前は消していますが、チャットでも参加者の皆さまから沢山のご意見を頂きました。
ありがとうございました!