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Nice to meet you from Canada!

北の国カナダから初めまして!

アメリカとイギリスが絶妙に混じり合った移民大国のカナダから、こんにちは!私の住むトロントはニューヨークに近いカナダの東側に位置しています。ナイアガラの滝があるところ、と言えばなんとなく想像がつくでしょうか?

ちなみにナイアガラの滝の水は、お隣にあるエリー湖からきているのですが、最大水量は一秒間に5700m2にもなるのです!なぜエリー湖が空っぽになってしまわないのか、いつ訪れても不思議です。夏の週末は花火が上がり、ライトアップした滝の姿は幻想的です。この一体は地形のせいでオンタリオ州の中でも気候が温暖で、フルーツの産地でもあります。葡萄園も多くナイアガラで生産されるアイス・ワインは、世界でも希少なカナダの名産品です。生産過程も面白いので、またいつか折を見て書いていきますね。でなければ、初っ端からカナダ観光日記になってしまいますのでね。

さて、何もしなくてもきちんと四季が順番どおりにやってくる日本と違って、カナダの季節は気まぐれです。温暖なバンクーバーと違って私の住むトロントは冬が長く、夏は短いのです。山間部では早ければ8月半ばから始まる紅葉はゆっくり降下して、10月は秋真っ盛り。カナダの一番美しい季節です。

アメリカと違って10月の第2週目に感謝祭を迎えると、ハロウィーンの飾り付けがあちこちに見られるようになり、あちこちにカボチャがお目見えします。収穫の月ですね。

どのスーパーの軒先にもカボチャが溢れる季節なので、山間部では既に始まった紅葉とともに、ちょっと載せておきますね。

では、初回ということで、今日は私がどういうふうにレッスンを始めるかということについてちょっと触れてみますね。

日本の外で生活する様になって最初に気づくのは、「なんでもない無駄話」が信頼関係を築くのにいかに大切で、またいかに「難しいか」でした。

授業なら、専門用語がわかっていればなんとなくわかるのですが、そこに付け足される小話が、実は一番「為になる」情報満載で、一番大切だったりするのです。

が、日本語にその年の流行り用語があるように、他の国の言語でも、口語独特の言い回しがあって、それはたいてい学校で習う教科書には載っていない、(まぁ、「載せられない」場合が多々、ということですね!)つまり、実地で慣れて鍛えていくしかない、のですね。

これは自分が教える立場になった時も同じで、

「Hi, how are you?」の後は、どうするんだろう??と、脳内が疑問符だらけだったので、「学生」として暮らし始めたわけではなかった私が、実は一番苦労したところでもあります。

自分がレッスンを受けていた時に、先生はどう言っていただろうか?を思い出しながら、あるいは社交的な集まりで始まる会話を思い出しながら、

色々試してみたものです。

自然に口をついて出てくるようになるまでには、ちょっと時間がかかりますが、慣れれば会話の取り掛かりになるので、私の場合はこんな感じです。

「こんにちは?元気?」

Hi, How are you? How’s everything going?

この辺りは学校から帰ってきたお母さんだったら、

「おかえり!学校どうだった?」

「今日は学校で何したの?」

ってお子さんに聞く様な感じですね。

「How was your day?」

このセリフは、映画の中で家庭のシーンが出てくると割とよく使われているので、そういう場面に遭遇した時は、耳を澄ましてみてくださいね。

生徒さんがそのままサッとピアノに座って触り出したら、

そのままレッスンに突入しますが、

今日はちょっと元気がないな?というときや、もっと話したそうにしてるときは、こんな感じで会話を続けたりもします。

How’s your school going? 

Are you getting a lot of homework these days?

Is there any big school event coming up?

Will you have exams soon?

What will you be doing this Halloween?

Did you choose your Halloween costume?

Are you going for a trick or treat?

等々、生徒の性格にもよりますが、カジュアルな会話から始めるのが私の好みです。

子供はみんな自分の好きなことを誰かと一緒にお話しするのが大好きなので、新しい生徒さんとは信頼関係を築くきっかけになりますし、

特に先生と生徒としての関係が長くなって来て、信頼関係ができている場合は、誰にもいえないけれど、本当は誰か「信頼できる大人」に聴いてほしいちょっとした、「思い」というのをみんな結構抱えていたりするので、こういう一見意味のなさそうなちょっとした会話=chitchat をとても大切にしています。

私はもともとおしゃべりな子供だったので、先生とも何でも話したせいもありますが、「ちょっとカジュアルだな?」と思われる先生もいらっしゃるかもしれませんね。みなさんそれぞれの「teaching style」があると思うので、無理に変える必要は全くないと思っています。

ただ一つだけ付け加えさせてくださいね。これは実際にアメリカで長い間駐在されていて、子育てをされ日本に帰国した方の体験から、私の学んだことです。

その方のお子さんが通われている学校では、定期的に先生と生徒の面接があるのですが、アメリカ人の先生の時と日本人の先生の時とでは、面接の流れがかなり違うらしいのです。

日本人の先生は単刀直入に学校生活や成績についての話が始まるのですが、アメリカ人の先生だと、

「おー、元気か?毎日何してるんだ?………」等全く関係のない世間話から始まって、さりげなく会話が学業の話に移っていく。

というのですね。

だから子供がリラックスして、自然に話を聞くことができて、過剰に「注意された」という意識を持つこともなく、保護者としてもとても効果的だと感じた、ということなのです。

子供は、「先生」という大人をとても敬っているので、(これは生き物の本能ですね。子供は自分が弱い生物だと無意識に認識しているので、自分より生物学的に強い大人の庇護を必要だと熟知しているのです)その先生の言葉って例えそんなふうに見えなくても、心に響いているのです。

そして年齢に関係なく、私たちが一番効果的に、ポジティブにとも言い換えることができるかもしれませんね、物事を学んで吸収できるのは、私達が心身ともにリラックスして楽しんでいるときです。

特に脳に余剰なプレッシャーを与えると、ストレス反応が起こってストレスホルモンを生成し始めてしまうので、プロセスが逆行してしまうことにもなりかねませんから、きちんとしていてそれでも尚暖かい雰囲気を作る様に私は心がけています。

先生に会うのが楽しいければ、ピアノも長続きしますよ!

ということで、第一回終了、です!

みなさんが疑問に思っていることや知りたいと思っていること、または、「そんなのあり得ない!」と私のコラムを読んで思ったことなど、どんどんご意見をお聞かせ下さいね。これからの執筆の糧にして参りたいと思います。

それでは、遠い北の国カナダから、また来月お会いしましょう!

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