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変な英語でもいい!

こんにちは、アメリカに20年近く住み、17年程ピアノをオハイオ州(ウィルミントン市、シンシナティ市)、ケンタッキー州(レキシントン市)、オレゴン州(ポートランド市)のそれぞれのエリアで指導した経験のある宮武由美江です。

今回第5回コラムでは、英語と日本人の傾向について少し書きたいと思います。日本は、文化的に良くも悪くも、完璧主義、控えめな傾向です。これは良い部分でもありますが、英語でコミュニケーションをとなるとマイナスに働いてしまう恐れがあります。

私が渡米して最初に住んだオハイオ州のウィルミントン市は、とても田舎で殆ど白人で外国人も非常に少なく、私が話しても大抵「Huh?」と言われて、このままこの国で仕事をしてやっていけるだろうか?と焦ったり落ち込んだりと引き篭もり気味でした。当時英語力ゼロで、特にネイティブとの会話で完璧に話そう話そうと思う程に余計にあたふたしました。今から考えると、変な英語でもいいと楽観的に、使う機会があるのはいい事ともう少し開き直って積極的に外へ行ってたらなと少し反省。

その後、中都市のオハイオ州シンシナティ市に引っ越しましたが、外国人が多かったので外国人とのお付き合いが盛んになり、これがとても刺激的で、アメリカは色んな人種がいるから面白いと感じたものでした。引き篭もりもなくなり、そんな中、日本以外の出身国の方で母国語に誇りを持っている方もいました。例えば、インド出身の方から、もしもインド訛りの英語を正したらヒンズー語がおかしくなるからしないと聞いたのを今でも覚えてますが、インド人は文法がアメリカ人以上(異常!?)に正確なこともあったり、英語力自体は総合的に高い傾向ですが強い訛りがあります。それでも、躊躇せず堂々とネイティブと話します。例え、嫌な顔をされてもお構いなしです。

そういった日本以外の国から来た人に触発されたのか、それまで「Huh?」と言われる度に落ち込み、そこで止まってしまい気味だったのが、ある時から、「英語はネイティブだけが話すものではないのよ!しっかり聞き取ってね!」という位になってきて、その辺りから声も大きくなったのか「Huh?」と言われるのが減り、言われてもそこまで気にならなくなりました。

大切なのはコミュニケーションが取れるかどうかですよね。英語が第一言語じゃない人が世界中に沢山います。私のような変な英語でも英語を使って仕事が出来ています。当時心配した事を他所に、私の生徒には、アメリカ時代も現在も英語圏以外の外国人の生徒が結構いるので、あのまま当時と変わらずネイティブとばかり比較して引きこもって止まってたら、仕事に活かせず仕舞いだったと思います。

完璧など妄想で存在しないのかもしれません。プライドを捨てることも豊かさに影響するのかもしれません。「失敗=学び」と捉え、一歩一歩進むしかないのかもしれません。

きっとゼロよりは発展することでしょう。

第5回コラムをお読み頂き有難うございました!

写真は、ポートランドでトップのギタリスト、Jason Moore氏と彼の自宅のStudioでJamった時のものです。彼のバンドの代理鍵盤奏者として、QueenやJourney etc.をやり、帰国しなければ、QueenのTribute bandを一緒にやる予定でした。

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