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米国ギルドピアノ試験≒アカデミック

Hello eigode piano!!

先日の講師ミーティングでは、ギルド試験について少しお話しさせて頂きましたが、お伝えしました通り、とにかく多様性(日本では過ぎる程!?)なので、一気に伝えられるものでもないため、こうしてコラムなどで伝えていけたらと思います。

先ず、「American College of Musicians」(米国ピアノ指導者NPO団体)は、試験の押し売り等せず、私もボランティアで副代表をしており、他の方のヘルプも全てボランティアで成り立っています。

日本にいながらアメリカの試験(個を認める教育)を、ピアノ学習者に経験させたいという純粋な想いと、ピアノという習い事の需要を上げるべく、意識改革し高め合える事、そして、それを望む指導者/生徒の為に、日本で一度でも多くの機会をと精進している非営利団体ですので、ここで宣伝をする訳ではなく、こんな試験が日本で受けられるんだ!と、知れるきっかけや、興味のある方に向けた情報源として参考にして頂けたら幸いです。

さて、ACM日本支部代表の山田先生が先日のミーティングで割愛した内容の一つに、「ギルド試験≒アカデミック」というのがあります。アメリカでは大学入試等の際に、特にスポーツか楽器に如何に励んだかが大きく影響しますが、最近の日本の教育にも同じ様な動きがあるのです。

2019年10月にACM日本支部が開催したセミナーで、アメリカでの指導経験豊富な新谷先生と吉村先生、そしてACM日本支部代表の山田先生とで、これについてお話させて頂いた際に使用した資料と共に説明します。

以下、セミナーで使用した資料です。近年の日本の大学(左)とアメリカの大学(右)の推薦状になります。

上記の資料サンプル右下の、”後輩へのアドアイス”に「習い事についてとても細かく聞かれました」とありますが、日本の大学でも、習い事にどう励んだかに重点を置く動きがあると言えます。

実際、しっかり検定試験などの目標を持ち、長く続けた事でGritが鍛えられ、学業等途中で投げ出さずに乗り越えていけるようになるのは、生徒たちを見ていて分かる事でもあり、アメリカでは当然の事という認識ですので、日本でも漸くかという感もありますが、ギルド試験は、個のペースとニーズに合わせて毎年受講出来るので(障害等あったり、ゆっくりな生徒でも受講可能。この辺りの詳細は、以前のこのコラムで書いています)、継続を断念せずに済み、毎年受けた試験を全て履歴書に書いていけば、これも継続した立派な証と自信に出来る事でしょう。何かを諦めずに継続出来るかどうかは、人材を見る際に、日米を問わずに、判断材料になる点の一つです。長く続けるにも、こうした試験があるのが望ましく、特にギルド試験のように長期的なスパンで目標設定が柔軟に出来、実現していけるものは有難いです。

アメリカでは、ピアノ講師が入試などの推薦状に関与し、それによって奨学金が下りたりすることもありますので、地域差や個人差はあっても、平均2〜3倍前後アメリカの方がレッスン料の相場が高く、それでも、ピアノという習い事の需要は日本よりも高いのです。その一つの理由として、アカデミック要素があると言っても過言ではないです。教育に大きく影響するとなれば、当然、ピアノの指導者のプロフェッショナリズム構築の心強いサプリメントとなります。

ギルド試験のElementary Aでは、五線譜が出てくる前の段階のアメリカの教材(例えば、ピアノ・アドヴェンチャーなら、My First Piano Adventures Book Aの教材)にある、Pre-readingなどの曲でも参加可能で、更に暗譜免除のHobbyist部門まであるので、初歩の初歩の段階の生徒でも、暗譜が苦手な生徒でも、こうして国際ピアノ検定試験を経験出来るのです。これは、アメリカで一般的に行われるAuditionやCompetitionでもそうないと思います✨

今回、アカデミック面を中心にギルド試験について書きましたがいかがでしたでしょうか。

ギルド試験にアカデミック面が外せないのが伝わったと思います。また、2019年に行われたACM日本支部主催の初のセミナーで使用した資料を探した際に、動画も見つかりましたので、いくつかこちらでシェアしていけたらと思います。

お読み頂き、ありがとうございました❗️Best, Yumie

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