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伝える力と英語力

こんにちは、1年半程前に20年近く住んだアメリカから帰国した、宮武由美江です。アメリカでは、17年程ピアノとリトミック教室の運営及び指導、Barピアニスト、作曲家etc.主に音楽関係の仕事をしてきました。帰国後、目黒区で去年の2018年9月から「アメリカ式ピアノレッスン」というお教室を運営しています。アメリカに長く住んだことで日本を客観視出来る立場として広い視点で、日本の状況などから日々感じることを書いていきたいと思います。

前回お伝えしましたように、日本人にとってアウトプットの場が如何に重要かや、それと同時に折角のアウトプットの場も半減させてしまう文化面でのマイナス点や、自分の考えを持ち相手に伝える力を英語力共にどのように鍛えていけるかについて今回書きたいと思います。 

私はアメリカで国際結婚の子供や日本人の家族の子供に指導しましたが、家族で完全に日本語で話していても足らず必死です。なので、当然習い事は、日本語の先生が良いと探す方も珍しくありませんでした。親が日本語が出来るのに何故?と思われる方は、言語習得の現状と厳しさを知らないのかもしれません。それが日本にいて家族や学校も日本語で話す環境だった場合どうでしょう?どう考えても足らな過ぎますよね。なので、ピアノレッスンは勿論のこと、他の習い事も英語を取り入れる所が求められてくると予測出来ます。

私は中学の頃、先生に呼び出しされた経験がある程、英語が大の苦手でした。そのため、渡米前の26歳まで英語をしっかり学ばず、渡米当初から数年間に渡り、大学のESL=English as a second lauguage(第二言語としての英語クラス)を含めて図書館や教会でボランティアでやってる英語学校や色々行きましたが、日本人はシャイだったり、間違いを恐れて話したがらない傾向が他の国の学生よりありました。その為、折角のアウトプットの場も有効に出来ません。物怖じしてる間に他の国の学生たちが積極的に手をあげたり発言したりしてクラスが終了する、、、こんなパターンの繰り返しというのが現状的にあります。なので、折角語学留学をしても成果が半減してしまうこともあります。アメリカに住んだからといって皆んなが皆んな英語が話せるようになれるわけではないという事です。

日本語と英語は、全く異なる言語というだけでなく、言語=文化でもあり、文化面も大きく異なる分も難しさになり、アウトプットしたり文化慣れの場を多く工夫して設けられるのに越したことがありません。それだけ日本人にとって英語を習得するのは難しいことなのです。でも、前述したように、英語学校などに行くだけでは足りないのと、間違えを恐れたり、物怖じせず自分の意見をしっかり持って伝えられるスキルがなければ、いくら機会が多くても半減してしまいます。でも、ピアノレッスンでなら、曲のイメージを自分なりに考えたり、感じた事を伝えようとする力や、「答えがない答え」を自分で考える能力が磨かれ、表現力Upと共にコミュ力Upにも繋がっていくと考えられます。また、日本語と比較すると、英語の方が思った事をストレートに言いやすく感じる方も多く、指導者側としても生徒が心を開いてくれる方が指導しやすく、更に「リラックス感がありながらもノリがいい」ので、音楽のビートに合わせて自由に踊ったりジェスチャーしたりして表現するのに英語を取り入れたらオープンになれ、ピアノレッスンもまた違ったものになり相乗効果が期待出来る筈です。私は、アメリカの人気教材「ピアノ・アドヴェンチャー」が使いやすく優れてる教材なのでアメリカ英語版をよく使いますが、この教材でアメリカの文化にも親しむことが出来るのも興味に繋がり良い点です。

東京には、外国人がどんどん増えてると外国人の生徒たちからも聞いてますので、ピアノの先生も英語で教えられるようになれると可能性が広がると思います。

第2回目コラムを読んで頂きありがとうございました!

写真は、一昨日、日本で初めて行った発表会の集合写真です。見た目では分かりにくいと思いますが殆ど外国人の生徒で100%英語でレッスンしています。

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